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病気の概要
X連鎖性低リン血症性くる病
X連鎖性低リン血症性くる病(X-linked hypophosphatemic rickets)は、別名、ビタミンD抵抗性くる病とも呼ばれます。低リン血症、過リン酸尿、くる病、骨変形、低身長、血清線維芽細胞増殖因子23(fibroblast growth factor23:FGF23)の上昇を特徴とします。発生頻度は約2万人に1人とされています。PHEX(Phosphate Regulating Endopeptidase Homolog, X-Linked)遺伝子異常によって発症します。X連鎖性優性遺伝ですが、孤発例もあります。
> ビタミンD抵抗性くる病:指定難病238 > ビタミンD抵抗性骨軟化症:小児慢性特定疾病:内分泌疾患:81 > 原発性低リン血症性くる病:小児慢性特定疾病:内分泌疾患:82低ホスファターゼ症
低ホスファターゼ症(hypophosphatasia)は、骨レントゲン検査の骨の低石灰化、くる病様変化、乳歯の早期脱落、血清アルカリフォスファターゼ(ALP)の低値を特徴とします。予後は病型によって異なり、その臨床像は非常に幅広いです。組織非特異型アルカリホスファターゼをコードするALPL遺伝子変異によって発症します。通常、常染色体劣性遺伝ですが、稀に常染色体優性遺伝もあります。低ホスファターゼ症は、このTNSALPの働きが損なわれたときに発症します。
> 指定難病172 > 小児慢性特定疾病:骨系統疾患:5 > 低ホスファターゼ症診療ガイドライン軟骨無形成症
軟骨無形成症(achondroplasia)は四肢短縮型低身長症を呈する骨系統疾患の代表で、およそ2万出生に1人の割合で発生します。特徴的な身体所見とX線像から診断は容易ですが有効な治療法はありません。成人身長は男性で約130cm、女性で約125cmと低く著明な四肢短縮のため、患者は日常生活で様々な制約をうけます。大後頭孔狭窄による延髄・上位頚髄の圧迫、睡眠時無呼吸、慢性中耳炎、脊柱管狭窄、下肢変形などが問題となります。線維芽細胞増殖因子受容体3(FGFR3)の変異によって発症します。遺伝様式は常染色体優性遺伝ですが、約90%以上は新規突然変異によるものとされます。
> 指定難病276 > 小児慢性特定疾病:骨系統疾患:2 > 軟骨無形成症診療ガイドライン骨形成不全症
骨形成不全症(osteogenesis imperfecta)は、全身の骨脆弱性による易骨折性や進行性の骨変形に加え、様々な程度の結合組織症状を示す先天性疾患です。臨床像は非常に幅広く、発生頻度は約2~3万人に1人とされています。骨形成不全症の90%以上の症例では、結合組織の主要な成分であるI型コラーゲンの遺伝子変異(COL1A1、COL1A2)により、質的あるいは量的異常が原因で発症するとされています。I型コラーゲン遺伝子に異常を認めない症例も存在します。近年、I型コラーゲン以外の遺伝子異常が続々見つかっています。遺伝形式は、常染色体優性遺伝と常染色体劣性遺伝があります。
> 指定難病274 > 小児慢性特定疾病:骨系統疾患:4